新入社員の頃、3DKのアパートに同期の石田と一緒に住んでいた。
一緒に住んでいるといっても、部署も違うし休みも違うので、ほとんどお互い干渉しないで過ごしていた。
ある日、石田が彼女を連れてきた。
そして、石田が彼女と出かける前に一緒に私の部屋の前にやってきて、
「このレンタルビデオもう見て終わったから貸してあげる。レ〇プだけど・・・」
と言ったのだ。
「えっ!?」
お前は彼女とレ〇プビデオを見るのかと疑問が浮かんだが、いろんな性癖があるし、自分も独りで悶々とした生活をしていることもあり、
「ちょっと恥ずかしいけど借りとくわ」
などと意味のわからん返答をして借りた。
石田たちがいなくなって、ドキドキしながら再生する。
最初になんかアニメっぽい画像が流れる。
早送りする。
ストーリーはどうでもいいから、はやく始めろ。
おれはそっちが見たいんだ。
妄想に反して、ずっとアニメが続く。
これはアニメ系のアダルトビデオか。
いや、なんかおかしい。
豚が出てくる。
ベイブ・・・
勝手にアダルトビデオだと想像した自分がものすごく情けなく思えた。
ふだんからエロい妄想ばかりしているとこんなことになる。
ベイブとは、1995年公開の小豚のアニメ映画です。