私が本社勤務だった時の上司のT島次長は、アダルトビデオにかなりの思い入れがある。
大阪に出張となれば、必ず怪しい中古ビデオ屋に立ち寄り、お気に入りの女優のビデオ(DVD)を買ってくる。
その女優というのも、昔の女優らしくあまり流通していないらしい。
学生時代から収集していたみたいで、家には大量のビデオテープがあり、その日の仕事が終わると家に帰って自分の部屋でDVDにダビングしているらしい。
次長には奥さんもいるのだがどう思われているのか私は知らない。
ある夜の10時ごろ、次長は例によってAVをダビングしていた。
するとリモコンを押してもいないのにTV画面に音量の目盛りが現れ、だんだんと増えていく。
リモコンで音量を下げようにもいうことをきかない。
しかもTVではAV女優のあえぎ声がだんだんとでかくなる。
音量は40にも達した。
(通常は12ぐらいなのに)
慌てた次長は、TVのコンセントを引き抜き、ピンチを脱したらしい。
とは言ってもマンションの一室でのこと、夜中にボリューム40で、あえぎ声を流せば、何事かと反応した人はきっといるであろう。
ではなぜそんなことが起こったのか?
次長の自宅マンションが県道沿いで、時々トラックの無線の影響か何かでリモコンが誤動作をすることがあるらしい。
それ以来イヤホンを使うようになったとのこと。