2005年ごろ、中国の上海に支店ができた。
そこにいるのは数人の日本人のほかは中国の人たちで、ある程度の日本語は理解できるようである。
頻繁に電話をかけるわけではないので、国際電話となると緊張する。
ある日、私の課の藤井課長が電話をかけていた。
中国語が話せないのでいきなり日本語である。
藤井課長:「もしもし、本社の藤井だけど、近藤部長いる?」
中国人社員:「います」
・・・・・ しばし沈黙 ・・・・・
藤井課長:「もしもし、近藤部長は?」
中国人社員:「います」
藤井課長:「代わってください」
中国人社員:「お待ちください」
このやりとりを見てお分かりの通り、「近藤部長いる?」
だけでは、YESかNOの答えしか返ってこなくて、
「代わってください」
と言わない限り、代わってもらえないのだ。
そのあと藤井課長は
「そこにいるか、いないかを確認するためにわざわざ上海まで電話するかよ」
と怒っていた。