前回13歳年下の妹の話をしたが、いろいろ面白い実験をしたので、今回はその話を。
私が大学生の時に母が妹を連れて、新幹線に乗って私の住んでいる京都までやってきた。
妹はこの時初めて新幹線に乗った。5歳ぐらいだったと思う。
その時、新幹線の車内販売が珍しかったらしく、ポテトチップス、サンドイッチ、グレープジュースを買ってもらったと嬉しそうに話してくれた。
最初はちょっとからかってやろうと思い、その後、電話で妹と話すたびに
「新幹線で何を食べたか、忘れたから教えて」
と言っていた。
妹はそのたびに
「ポテトチップス、サンドイッチ、グレープジュース」
と答えてくれる。
1週間後、1か月後、3か月後・・・・同じ質問を繰り返す。
私が帰省したときは、妹が寝ているときに聞いてみると、寝言のように答えてくれたこともあった。
「いい加減、覚えているでしょ?」
と人を疑うようになってきても、同じ質問をする。
妹は中学生になっても、高校生になっても、覚えていた。
そして結婚して37歳になった今も覚えている。
「忘れたいけど、忘れるわけないでしょ」
どうでもいいことを一生忘れないでいることはすごいと思う。