「お願いです。ヤラせて下さい。」 (100)
大学に入ったばかりの頃、新入生全員で泊まりがけの研修があった。
入学して数日後に実施されたために、参加者お互いのことがよくわからないでいたのだが、Y口という男は忘れられない話をした。
Y口は広島県出身で岡山県出身の私とは言葉が近かったために入学してすぐに仲良くなっていた。
その研修の夜のこと、Y口が場を仕切り、寝る前に独演会が始まった。
「こういう時は、エッチな話をせにゃあいけんけぇ、まずはオレからいくでぇ」
と広島弁でY口が語った話はこうだ。
Y口はすでに小学校6年生の時には、性についてものすごく関心を持っていた。
エロ本とかも愛読していたらしい。
Y口の家の近所に20歳前くらいのおねえさん(美人かどうかは知らない)が住んでいて、Y口とは顔見知りであった。
ある日どういう経緯でそういう話になったか知らないが、Y口はおねえさんに
「お願いです。ヤラせて下さい」
と土下座をしたらしいのだ。
おねえさんは最初拒否したらしいが、Y口のあまりの熱心さに折れ、おねえさんの部屋で何度かやらせてくれたらしい。
そのおかげで今では、アレの長さが18cmまでに成長しているらしい。
Y口のあまりの衝撃発言に場は沈黙。
近所のおねえさんが手ほどきをしてくれるというこのアダルトビデオ並みの展開に次に独演会の舞台に上がる者はいなかった。
「お願いです。ヤラせて下さい」
言う機会のないまま人生を終えるのは、少し悔しい気がする。