我が家のすべらない話【すべて実話】

身の回りで起こった面白い話を毎日12時30分に更新していましたが、ネタが尽きてきたので2023年7月23日より更新頻度を減らします。

なぜ違うバスに乗ったのか? (139)

2008年ごろの話。

通勤でバスを使っている。
行きは始発からなので余裕をもって座れ、なおかつ時間通りに発車するので快適である。

帰りは、会社の前がバス停なのだが、交通量の多い国道を無理に横断しなければならず、けっこう危険を伴う。
またパソコンや携帯でバスの位置情報がわかるのだが、バス停で寒い中、待つのも辛い。
私の使う路線(7番系統)は1時間に2本くらいしか来ないので、これまた厄介なのである。

ところが私が利用するバス停は主要国道沿いのため、バスの本数は異様に多い。
この先の交差点でいろいろな方向に分岐していくのだ。
ひどい時などバスが5台くらいバス停前で列をなしていることもある。


12月のある夜、私はバスを待っていた。
201番、203番、113番、200番・・・
7番のバスはなかなか来ない。

寒い。早く来ないかなと思っていたところ、7番のバスがやってきた。
「やっときた」
バスのドアが開く。
「おっ、珍しく今夜は座れる」
私は座席に腰掛け、携帯電話のゲームで最近夢中になっている「五目並べ」にのめり込む。


しばらくして、バスの案内放送が流れる。
「次は、XX二丁目に止まります」

「ん、いつもはそんなバス停ないぞ」
聞きなれないバス停の名前。
「あの辺、工事してたから、今日は迂回でもしているんだろ」
と勝手な解釈をし、外を眺める。

明らかに違う方向に進んでいる。

バスの行き先を見たいが、中からはどこ行きなのかわからない。
とりあえず次のバス停で降りる。

なんと204番のバスに乗っていた。

なんで???

 

今でも原因がよく分からないのだが、次のように推理される。

1. 遠くに7番のバスを発見し、安心する。
2. 7番の前を走っていた204番のバスが、バス停に到着。
3. 無意識に204番のバスに乗り込む。


最近このように気が抜ける瞬間というのが多くなったような気がする。