小学校の時の話。
4年生のときだったと思う。昭和57年ごろ。
休み時間にクラスの女子同士でケンカが発生し、クラスの女子を二分した大抗争へと発展した。
この頃には012で紹介した「ケンカ止め係」は存在しない。
授業が始まる直前まで戦っていたので、先生の知れるところとなった。
どういう経緯でそういうことになったのかは知らないが先生は、
「それならもう一度ここで最初からケンカをやってごらんなさい」
と言ったのだ。
教室の黒板の前でケンカの再現スタート。
女子たちは髪を引っ張ったり、たたいたり、スカートをめくったり、遠慮がちではあるが、再現し始めた。
途中から加勢した者たちが戦いに加わろうとすると、仕切り役の女子が
「ちょっと、アンタは私が叩いたあとから入ってきたんでしょ!」
などと言い、既にストーリーが出来上がっているようだ。
再現ドラマの結果、どのような裁定が下ったのかは記憶していない。
授業を中止してまで、ケンカの再現をさせた先生とは、40年経った今でも年賀状のやりとりが続いている。
いまだといろいろと問題になるかもしれないが、ケンカの再現という唯一無二の授業だったので忘れられない。